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坊守の俳句エッセイ

北風の園庭の中マラソンす

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 先日、保育園で、来年は小学生になる息子のマラソン大会がありました。息子はクラスでもかなり背の低い方で、運動がとても苦手です。
 息子がスタートラインに一列に並んだ時、その時は特に小さく見えました。そして、「よーい、スタート」で一斉に走り出した直後、いきなり派手に転んでしまったのです。ただでさえ遅いのにスタート時で半周遅れ位になってしまいました。その後、園庭を20周回る間、たくさんの子に抜かれていきました。周回遅れで走り續けている息子が、とても可哀想に思えてなりませんでした。決して一位になってほしい訳でもないし、誰かを抜かしてほしい訳でもありません。ただ、その状況になってしまったのが不憫だったのです。
 走り終わった息子を見に行くと、両足から血を流し黙って席に座っていました。私は、「後で迎えにくるからね」と明るく言い、その場を急いで立ち去りました。何故なら、こんな事で涙が出そうになってしまったのです。
 帰宅した息子に改めて、「今日のマラソンどうだった?」と聞くと、「転んじゃって、少し悲しかった。でも途中で一位になれたんだよ」と笑顔で答えました。周回遅れなのに、なかなかポジティブ思考で、頼もしく思えました。

 

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