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坊守の俳句エッセイ

鶯の鳴く停電の朝かな

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つい先日おこった東日本大震災では、多くの命が失われました。そして、被災された方々の大変な生活は、まだまだ続いています。「豊かな国・日本」しか知らない私には、この事態がまだ少し夢のようで、現実ではない気さえしています。被災地とは比べものになりませんが、ほしい物は店頭になく、交通機関も麻痺、原発の放射能もれの危険もあります。
 
また、時々計画停電があります。ほんの数時間電気が使えないだけで、どれだけ不便を感じることでしょう。私達は便利な生活に慣れすぎてしまったのです。
 
ある停電の静かな朝、うぐいすの鳴き声がし、あまりの美しさにはっとしました。庭に目をやれば、うぐいすがなんともかわいらしく枝から枝へと飛び移りながら、鳴いているのです。人間達が震災に苦しんでいることなど、勿論何も知らないでしょう。その無邪気さが、うらやましくさえ思えました。よく見ればうぐいすは、何かエサをくわえています。しかし、それを落としてしまいました。
 
その瞬間、すかさず他の鳥がそのエサを食べてしまったのです。人間ばかりでなく他の生き物だって生きることは大変なのだと思いました。
 
この頃、計画停電がなくなってきたので、逆にこれでいいのかと心配です。電力は足りてきているのでしょうか。ずっと節電している薄暗い町にも慣れました。停電くらい何ともないので、被災地の方々が普段の生活に戻れることを願うばかりです。

 

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